「Gスポット論争」の版間の差分

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== 関連コラム ==
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2014年1月18日 (土) 18:22時点における版

Gスポットが本当に存在するのか否かについての学術的な論争が延々と続いている。

概要

Gスポット大戦のコラムにあるように、Gスポットが本当に存在するかどうかについての議論が延々と続いており、結着はついていない。論点は「解剖学的に独立した新しい器官・組織としてGスポットがあるのかないのか?」である。Gスポット支持派は、「刺激すると潮吹きする性感ポイントが実際にあるのんだから、あるに決まっている。観察が足りないんだろう。」と考える。一方で、今のところ解剖学的、病理学的にGスポットを定義できるような確たる証拠は実際にないようで、「オルガズムに達するかどうかは、わしらの知ったことではないが、解剖学的にないんだから、わざわざ変な名前をつけて、医学的に存在するようなことは言わんといてくれ」というのがGスポットに否定的な人々の考えである。

Gスポット支持派

  • 最初に「Gräfenberg spot」という言葉でGスポットという性感スポットがあると主張したのがカナダのダルハウジー大学のグループで1981年の学術論文上で症例報告の形で発表[1]。「Gräfenberg spot」の刺激により前立腺液に成分の似た体液が尿道口から射精されること(いわゆる潮吹き)も記述されている。
  • Gräfenberg spot」を「Gスポット」と略して一般の人々に知らしめたのが、ラダス、ウィップル、ペリーの3人が共著で書いた一般書。ラダス(Alice Kahn Ladas)は教育学位をもち心理療法の資格をもつ米国の女性セクソロジスト。ウィップル{Beverly Whipple}は米国のニュージャージー州立大学ラトガース校の名誉教授。心理生物学の博士号をもつ女性研究者。ペリー(John D. Perry)はフロリダ在住の博士号と心理療法の資格をもつセクソロジスト。
  • フランスの泌尿器科医のフォルデ(Pierre Foldes)とブァソン(Odile Buisson)は、女性に指で膣オナニーをしてもらい、膣の周りの動きを超音波画像診断法で観察。クリトリス系が大きくなっているので、Gスポットは実は体内のクリトリス部分なのではないかと考察[2]
  • 米国の美容性外科医、オスレンツキー(Adam Ostrzenski)は、老女の死体解剖からついにGスポットに相当する器官を外科的に発見したと報告[3]

Gスポットに否定的な人々

重要な性感スポット

体のあちこちに性感スポットが存在するが、特にオマンコ周辺に焦点をあげるなら、大きく次の2つに分類できる。

広くはVスポットと呼ばれるこの領域には陰部神経会陰神経が密に存在し感覚が鋭い。陰核亀頭Cスポットを筆頭に、体の内部も含めたパンクリトリスの関連が濃厚なGスポットQスポットUスポットなどが含まれる。
他にもラビアLスポット、オマンコ入り口付近のEスポットZスポットアナルがらみのXスポットJスポットRスポット。また。SスポットOスポットも入るかもしれない。
膣の上側(腹側)に存在するVACゾーンGスポットUスポットカリナなどを含む。
膣には感覚神経は少なく、高次の感覚処理を伴うと思われる性感覚。いわゆるポルチオ性感に関係しており、膣奥の上側(腹側)のAスポットTスポット)、Hスポットや下側(背側)のKスポットなど、および奥側全体(子宮頸部周辺)を指すPスポットなどが注目されている。
陰核亀頭と異なり、単純に刺激すれば性感が誘導されるという訳ではないであろう。

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脚注

  1. Addiego, F., Belzer, E.G., Comolli, J., Moger, W., Perry, J.D. & Whipple, B. Female ejaculation: A case study. J Sex Res 17, 13-21 (1981).
  2. Foldes, P. & Buisson, O. The clitoral complex: a dynamic sonographic study. J Sex Med 6, 1223-1231 (2009).
  3. 3.0 3.1 Ostrzenski, A. G-spot anatomy: a new discovery. J Sex Med 9, 1355-1359 (2012).
  4. Hines, T.M. The G-spot: a modern gynecologic myth. Am J Obstet Gynecol 185, 359-362 (2001).
  5. Hines, T. & Kilchevsky, A. The G-spot discovered? Comments on Ostrzenski's article. J Sex Med 10, 887-888 (2013).
  6. Puppo, V. Anatomy of the Clitoris: Revision and Clarifications about the Anatomical Terms for the Clitoris Proposed (without Scientific Bases) by Helen O'Connell, Emmanuele Jannini, and Odile Buisson. ISRN Obstet Gynecol 2011, 261464 (2011).
  7. Puppo, V. & Gruenwald, I. Does the G-spot exist? A review of the current literature. Int Urogynecol J 23, 1665-1669 (2012).
  8. Kilchevsky, A., Vardi, Y., Lowenstein, L. & Gruenwald, I. Is the female G-spot truly a distinct anatomic entity? J Sex Med 9, 719-726 (2012).
  9. Jannini, E.A., Buisson, O. & Rubio-Casillas, A. Beyond the G-spot: clitourethrovaginal complex anatomy in female orgasm. Nat Rev Urol 11, 531-538 (2014).

関連項目

Gスポット

関連コラム